種子殺菌(種子消毒)

種子殺菌の方法・表面殺菌による無菌種子作成編

一般の消毒と、やることにはほとんど違いがありません。用意するものが少し増えるだけです。あともちろん作業はクリーンベンチで行うことになります。

追加で必要な道具と材料

殺菌水をビーカーに3本くらい用意します。300mlのガラスビーカーに100ml程度入れて、アルミ箔で蓋をしてオートクレーブ。すすぎ用なので水道水で構いません。オートクレーブした後はクリーンベンチ内で室温程度まで冷ましておきます。結構時間がかかります。準備はお早めに。どうしても急ぐ必要がある場合はクリーンベンチ内で氷水を浅く入れたバットに底だけ浸しますが、コンタミ注意。そんなことをせずに早く冷ますコツは大きめのビーカーに浅く入れること。

プラスチックビーカーだと冷却に余計に時間がかかります。ここではガラスがおすすめ。水を入れたフラスコとアルミ箔で蓋をした空の(プラスチック)ビーカーとを用意して、フラスコは氷水で冷やすという行う方法もあります。フラスコの外側に付いた水によるコンタミに注意。

追加で必要な作業

表面殺菌(消毒)が終わった種子をクリーンベンチ内で取り出し、殺菌水ですすぎます。使用する器具はさらし粉水溶液に突っ込むか、ガスバーナーで火炎滅菌。網杓子などはそんなに神経質に滅菌しなくても、さらし粉による殺菌で十分です。

時間になったら小さな網杓子(あく取り)あるいは薬さじか何かを使ってすくい取り、殺菌水で洗います。白濁したさらし粉水溶液に沈んでいる種子も流れ出ないよう、静かに廃液受けビーカーに捨てて、種子を全部回収します。ただの消毒の時と同じようにステンレスふるいにあけてもいいのですが、その場合は念のためにオートクレーブしておきたいですね。網杓子をおすすめします。

取りだした種子を洗います。殺菌水のビーカーに放り込んで薬さじでかき回すだけ。そこからすくい取って次の殺菌水に投入し、合計2回も洗えば十分でしょう。3本作ったのは予備&汎用冷却水&念のため。


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