カレーの作り方

基本的に6-8人前のはず。男子大学生なら4人で食べきるかも知れない。もちろんご飯は別に炊いておく。炊き方は普通でよい。


エビのグリーンカレー

材料

グリーンカレーペースト適量
ココナツミルク1缶
大きめのエビ丸ごと10頭かそこら
タマネギ小1個
その他好みの野菜*適量
濃縮めんつゆ1/4カップくらい
醤油適量
サラダオイル大さじ3くらい
ジャガイモ(ホクホク系)小1個

* 私は細切りタケノコ水煮やヤングコーン、銀杏あたりを入れる。ヒラタケとかエノキタケなんかもよい。

作り方

エビは頭を取り殻を剥く。背わたも取って捨てる。エビの頭はサラダオイルで炒める。カラカラになるまで炒める。そこまで炒めるとサイズにもよるが食べられるし結構おいしい。もちろん使うのは油の方。本当はココナツオイルを使いたい。

タマネギを適当に刻んでエビ油で炒める。エビの身とココナツミルクを加え、めんつゆも加えて煮る。グリーカレーペーストは、辛くなりすぎないように味見しながら、大さじ1ずつ加える。その他の野菜も加えて煮込み、醤油で味を調える。そのままではあまりにさらさらで完全にスープなので、好みで仕上げに薄切りにしたジャガイモを加えてもうひと煮込み。煮溶かすために薄切りにする。キタアカリや男爵などのホクホク系がよい。もちろんそのままスープカレーでメークインやとうやを入れてもいいし、ジャガイモは入れないでもいい。

普通に炊いたご飯にかけてできあがり。甘さはめんつゆに依存するので、好みに合った加減を見つけよう。



チキンのレッドカレー

材料

レッドカレーペースト適量
ココナツミルク1缶
鶏手羽元12本かそこら
タマネギ小1個
その他好みの野菜適量
濃縮めんつゆ1/4カップくらい
醤油適量
あればクレイジーソルト適量
サラダオイル適量
ジャガイモ(ホクホク系)小1個

作り方

適当に刻んだタマネギをサラダオイルで炒める。火が通ったら手羽元とめんつゆを入れてもう少し炒め煮にする。そこにココナツミルクとレッドカレーペーストを入れて煮込む。グリーンよりレッドの方が辛いので入れすぎないように。辛み成分は脂溶性なので、味見をするときはよく混ぜて油を分散させてから行う。その他の野菜を加え、醤油で味を調えるほか、好みにより香り付けとしてクレイジーソルトなり好みのスパイスなりを加えてもよい。最後にジャガイモを入れるのはお好み次第。入れないと完全にスープ状の仕上がりになる。

煮込みを圧力鍋で行うと、短時間で仕上がる。汁がさらさらの状態であればただのスープでカレー扱いにならないから圧力をかけてもよい(私は第一種圧力容器取扱主任者)。または、真空断熱調理器で半日煮込んでもよい。しっかり煮込むと軟骨までおいしい。ジャガイモを入れるならしっかり煮崩す。



ボルネオ島で食べたグネツムの実入りのカレー、銀杏で多少だが近似出来ることが分かった。その他、材料の組み合わせはいくらでも広がる。醤油ベースの牛すじ煮込みカレーというのもよくやった。ココナツミルクが南方系の味のポイント。ホワイトソースあるいは牛乳で煮込んでもよい。目先を変えて生トマトで酸味(クエン酸)と旨味(グルタミン酸)をプラスする手もある。


なんでこんなものがここにあるのかと言えば、農林水産省はあんまり関係なくて、いやあるな、1999年頃に数回都合半年ほどボルネオ島で調査を行ってあちらのカレーをすっかり気に入ったことは確かにある。そのうまさに取り憑かれた(?)ある上司は、オリジナルのスパイス配合とレシピを開発して配布していたくらい(確かにめっちゃうまかった)。しかしやはり私が京都大学出身であることの影響の方が大きい。昭和の末頃の京大には試験の答案に「カレーの作り方」を書いて単位をもらったという伝説があった。学生どもも、それくらいのことはしかねない雰囲気ではあった。

ただし、昭和の末で既に「伝説」であったことに留意されたい。あまりふざけた真似はしない方がよい。もちろん自分でやったことはない。これがシャレだとしてシャレの通じる先生ばかりではないし、温厚な人格者でも虫の居所が悪いことだってある。先生方も好きで採点をしているのではない(たぶん)。

ところで、平成以降の農学部生は選択必修、畜産・獣医は絶対必修と言われる(誰に?)「動物のお医者さん」(佐々木倫子、白泉社)によると、「H大獣医学部」では試験の答案ではなくレポートにカレーの作り方を書く剛の者がいたという。上(?)には上(??)がいるもんだ。もちろん、マンガと現実とを一緒にしてはいけない。

言うまでもないこととは思うが、「カレーの作り方で単位を取る」などというお馬鹿なチャレンジはまったく推奨しない。普通は単位などくれないだろうし、何が起きても責任はとれない。そもそも勉強するために行ってるんだろう?大学には。


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