これはもう遺跡である。そう思って読まれたい。ゼロ年代のものであり、そのままでは通用しない記述が多い。
私がWP4-Tを使うときは、野外計測器データ回収用母艦ノート(驚くなかれNEC VaVieMXのCrusoe搭載微透過型液晶モデルをまだ使ってます―最後の生き残りに近いかも)をつなぎ、自動記録しています。こうすることで数分ごとに表示を書き取る必要がなくなり、20-30分ごとにサンプルを入れ替える必要はありますが、それ以外の時間は他の仕事ができます。それをなるべくお手軽にすませるためのマクロなど、いい加減な代物ですがさらしてしまいます。
TeraTermProのマクロは、かつてはNIFTY-Serveのフォーラムを巡回するのに使っていたりしたのですが、もうすっかり忘れてしまいました。その頃のソースをいじって一応機能するようにでっち上げたものをさらします。動きゃいいんです、ってことにしとこう。これ以上努力したって品質が上がるとも思えんし。
恥ずかしいマクロをダウンロード
マクロだけでもいいんですが、手動でやるのと大して手間が変わりません。そのため私はマクロをバッチファイルから呼び出すことにして、さらにそのバッチへのショートカットをデスクトップに置くことでワンタッチ化しました。測定を開始する前にバッチへのショートカットをダブルクリックして起動、終了時にはダイアログボックスをクリックして何かキーを押して終了、となります。
うっかりバッチファイルをダウンロードすると環境によってはセキュリティゲートウェイに「得体の知れねー実行ファイル落としてんじゃねーよ」と怒られるかも知れませんので、こっちはソース(ってほどのもんかい)を貼り付けます。
@echo off
cls
TTPMACRO.EXE /V WP4-T.TTL
echo これよりTeraTermProを起動し記録を開始します
echo ...
echo ...
echo ...
echo 記録開始をしばらくお待ちください
echo ...
echo ...
echo ...
echo 測定は終了しましたか?
pause
echo ログファイルをD:\Raw_Data\WP4-Tにコピーします
copy *.log D:\Raw_Data\WP4-T\*.log /-Y
echo テンポラリログファイルを削除し終了します。
pause
del *.log
exit
この通りの内容のテキストファイルを作成し、ファイル名を例えば"WP4-T.bat"として保存します。このバッチ自体はどこに置いてもいいですが、TeraTermPro本体にパスを通すとかするのが面倒なら一緒のフォルダーに置くのが便利です。ログファイルの置き場などのフォルダー名は自分の環境に合わせて書き換えて下さい。存在しないとエラーになります。TeraTermProのインストール先も確認のこと。
使い方は、実行するだけ。デスクトップにショートカットを作っておくと便利です。私は全てWindows2000環境なのでそれに合わせて作っています。計測器お守りマシンにオフラインのWindows95 on NEC PC-9821とか使っていると、ちょっと挙動が異なって修正が必要かも知れません。前半のメッセージが妙に長いのは、初期版をLibretto20(!!!)の上で動かしていたからです(Windows95も重い486マシンです、って最近じゃ486なんて言われても分かんないか)。もちろんこの辺は削除可能。
言うまでもないとは思いますが、WP4-T本体を「連続モードで」作動させていないと肝心のデータがやってきません。ウォーミングアップ中に左上のボタンを押して連続モードに入れておきます。本体表示器左上にcの字が出ていればOK。マニュアルによればウォーミングアップには電源を投入後30分以上放置すればいいとのことですが、本当かな?そこまでは検証していませんが、私は朝一番に電源投入して昼から測定することにしています。部屋の温度等も空調が入ってしばらくしてからの方が安定しますし。
動作としては、TeraTermPro本体のあるフォルダーにテンポラリログファイルを作ってサイクロメーターの出力を記録、終了後はログファイルを閉じて計測生データ置き場にコピーします。それだけ。ファイル名は固定で"current.log"ですすみません。生データ置き場に前のデータが置きっぱなしになっていると上書きしてしまいますああ恐ろしい。ま、貴重な生データを取りっぱなしでそのまま放置するような奴いないでしょうから。トラブルで中断するときは要注意です。出てきた生データはLANなりUSBメモリーなりでデータ処理マシンに持って行って、煮るなり焼くなりして下さい。
ログファイルには、最低限の識別用として1行目に日付と開始時刻を入れています。各カラムの内容は、左から順に「サンプルごとの計測開始からの時間(分)」「サンプル温度」「水ポテンシャル(MPa)」「pF値」です。実例を示します。
2008-01-21 11:36:56 7.9 24.9 -0.30 3.49 11.9 25.1 -0.10 2.99 15.9 25.1 -0.02 2.37 19.8 25.1 -0.10 2.99 23.9 25.1 -0.02 2.27 7.4 25.0 -0.40 3.61 11.4 25.0 -0.14 3.15 15.4 25.1 -0.17 3.26 19.3 25.1 -0.12 3.10 23.4 25.1 -0.07 2.88 7.0 24.9 -0.81 3.92 10.8 25.0 -0.72 3.87 14.7 25.0 -0.64 3.82 18.6 25.0 -0.57 3.77 22.6 25.0 -0.57 3.77 6.2 25.0 -0.54 3.74 10.1 25.1 -0.39 3.61 14.1 25.1 -0.47 3.68 18.1 25.1 -0.44 3.66 22.1 25.1 -0.43 3.65
連続して計測しても、サンプルの境目は一番左のカラムを見れば分かります。なお、温度等が平衡するのが早ければもう少し早く測定開始できます。必要なのは3番目のカラムだけですね。