AL-Mail32について

私とAL-Mail―出会いと別れ

AL-Mailの重大な欠点

インストールの方法

AL-Mail32はWindows9xおよびWindowsNT5.x(2000, xp)向けのソフトです。NT6.x(Vista, 7, 8)では、以下に述べるような多少のテクニックを弄さないと使えません。今から新規で使い始めるのは、特別な理由(周りがAL-Mailユーザーだらけとかメールデータをメールボックスごと引き継ぐとか)がない限りお薦めしません。そのため、以下の文章は主にWindowsXPユーザーのマシン更新を念頭に置いて書いています。

なお、AL-Mail32の開発者ははIPA(情報処理推進機構)の公表する「連絡不能開発者一覧」というリストに掲載されてしまいました。これはもうAL-Mailの開発は終了したと見るべきでしょう。当然今後のセキュリティを含んだ技術サポートも期待できません。よってもはや「お薦めしない」の域を超え、「使うべきではない」の範疇に入ったとして差し支えないものと思います。それでもやむを得ない事情で使わなければならない人のためにこの文章を残しておきます。

…と思っていたら、最後だと思っていたバージョンのリリースから8年以上経った2015年2月18日に、セキュリティホール修正版1.13dがリリースされました。うああ、テストせにゃ…。

テストしたところ、1.13dはWindows7でも一応きちんとインストールできるようになっていました。メールボックスはデフォルトでインストール作業を行ったユーザーの「ドキュメント」フォルダに作られました。ただし、私は「ドキュメント」の置き場を変えてしまっているのですが、そこまでは考えてくれておらず、C:\Users\(username)\Documents決め打ちです。

メールボックスの移転

Mailboxフォルダを移転します。デフォルトインストールであればC:\Program Files\AL-Mailの下に、変更しているならMy Documentsかどこかにあるでしょう。これはインストールした人しか知りませんが、万一行方不明になってしまっていたらWindows印のボタン(スタートボタン)から「プログラムとファイルの検索」で捜してやってください。

同じメールボックスを何年も使っていると肥大化し、不整合を来している場合もあるので、事前に「全フォルダの検査」を行うことをお薦めします。その上でWindowsでもディスクのチェックも行えば万全です。「コンピュータ」から「ハードディスクドライブ」のプロパティで「ツール」タブを選べばチェックおよび修正が出来ます。

[画像:全フォルダの検査ダイアログ]

移転するにあたっては外付けハードディスクを使うのがおすすめです。Windows7では外付けハードディスクにバックアップを取るのが基本です。自動バックアップ機能は標準で実装されており、バックアップを取らないと「アクションセンター」に「問題がある」といわれてしまいます。外付けハードディスクは是非とも装備してください。ていうか、外付けハードディスクなしでは「そんな装備で大丈夫か?」です。もちろん筺体内の2台目でも構いませんし、Professionalならネットワーク先も使えます。

外付けハードディスクがない場合は、Mailboxフォルダのサイズによっては大容量USBメモリーを使っても移転可能かもしれませんが、MLCチップを積んだ安物USBメモリーでデータ化けに遭遇してしまって以来、個人的にはあの手のデバイスに全幅の信頼を置く気になれません(そのわりにSSDマシンを使っていたりするのですが)。「ネットワーク越しにコピー」とか「DVDに焼く」とか(デスクトップマシンなら)「旧マシンのHDDを摘出して新マシンの空きSATAポートにつなぐ」とかいろいろ考えられますが、どれもそれなりに面倒なのでここでは説明しません。外付けハードディスク(かNAS)がやっぱりお薦めです。なければ買い足すまで移行を見合わせるというのもアリだと思います。

移転先は、凝ったことをしないなら「エクスプローラー」(Windows印のボタンの隣のフォルダアイコン)を開いたところ(ライブラリ)にある「ドキュメント」がいいでしょう。具体的にはC:\Users\(username)\Documentsです。usernameはシステムに登録したユーザー名。日本語は避けてメールアドレスの@から左の部分を使うのがいろいろ間違いないでしょうが、既に日本語ユーザー名でインストールしてしまったのなら仕方ありません。自分のユーザー名の下のDocumentsあたりにコピーします。普通はこれが上記「ドキュメント」の本体です。

パッケージの解凍とインストール

まずはAL-Mail32を入手します。AL-Mail公式サイトからダウンロード出来ます。自己解凍パッケージのalm32113a.exealm32113d.exeを選んでください。

しかし、このパッケージはWindows7ではたぶんうまく動作しません。右クリックして「互換性のトラブルシューティング」を行い、「推奨設定を使用する」を選んでください。たぶんこれでインストールが開始されます。もしもうまくいかない場合は、移行前のマシンからAL-Mail32フォルダを丸ごとニューマシンにコピーしてやっても問題ありません。もちろんその中にMailboxフォルダを作っていた場合は別で、Mailboxだけを上記手順で適切な場所に移植してやる必要があります。これはVistaから導入されたUAC (User Account Control)の影響で、Program Files の下にあるファイルが安易に改変されないようにしているためです。Vistaでは「チューニング」とか何とか称してUACを切る人もいましたが、7ではそのあたりはいじらない方がいいと思います。UACはマルウェア(悪意あるソフト)の侵入に対する防御機能の一つですから。この問題は最新版で解消されました。

AL-Mail32フォルダのコピー先は、32ビット版Windows7なら元と同じC:\Program Filesの下に、64ビット版Windows7ならC:\Program Files (x86)の下にするのが適切です。まあどこでも動作はしますが。あまりお行儀の良い方法とは言えませんが、C:\に直接AL-Mail32フォルダを置いてやっても動作することはします。この場合UACはかからないのでMailboxを取り出す必要もありませんが、メールデータがWindows7による自動バックアップの対象にならないためお薦めしません。やはりプログラムはプログラムのあるべき場所に、データはデータのあるべき場所に置きましょう。

# ちなみにR方面で有名なWinBUGSはAL-Mail同様今となっては設計が古くて行儀が悪いので、UACの効かないところ(C:\WinBUGS14とか)にインストールする必要があります。逆に言えばそうするだけで動くので、「WinBUGSのためにUACを切る」のは好ましくないと思います。思いっきり余談でした。

インストーラーがうまく動いたとして、途中で「メールボックスを作成しますか?」と聞かれますが、ここは「キャンセル」を選びます。キャンセルしてもプログラム自体はインストールされます。はて、このインストーラーでは64ビット版Windowsでも正しい位置にインストールされるんだったっけか?64ビット版WindowsにおいてはC:\Program Filesは64ビットプログラム用ということになっており、32ビットプログラムはC:\Program Files (x86)にインストールするのが正しいのですが、上にも書いたとおり大した問題ではない(みたい)です。

どういう方法でインストールしたにせよ、初回起動時に「メールボックスを作成しますか?ディスクから探しますか?」と聞かれるので、もちろん「ディスクから探す」を選び、既に移転してあるメールボックスを選びます。

これだけで今までとほぼ変わらない環境が再現されます。アドレス帳なども完全にそのまま。

ただし、ここまでの作業ではAL-Mail付属のヘルプを開くことができません。ヘルプを開くにはKB917607というアップデートモジュールをインストールする必要があります。これがまた異様にややこしい手順を要求するのですが、それだけ新しい世代のソフトへの移行を促したいのでしょう、マイクロソフトは。

ヘルプを開こうとすると「開けない」旨表示され、対策として示されるリンクをクリックすると英語版のダウンロードページに飛ばされます。もしもFirefoxやChromeをデフォルトブラウザにしているならさらに面倒な手順を踏む必要があるので、ここはいったんURIをコピーして32ビット版Internet Explorerを起動し(64ビット版Windows7には一応64ビット版IEもついていますがそちらではダメみたいです)、先にコピーしたURIをペーストしてアクセスします。英語版のページですが下の方に言語選択がありますからJapaneseを選びます。すると日本語版のダウンロードページになりますが、海賊版チェックのためのコンポーネントのインストールが要求されるので、いわれるままにインストールします。するとやっとKB917607にアクセス出来るようになりますので、64ビット版(x64)または32ビット版(x86)を選んでダウンロードするとインストールされます。うん、これは絶対嫌がらせだと思います。でも一応サポートしてくれるだけでもありがたいかも。

ヘルプが開けなくても構わないなら、単にAL-Mail32本体をインストールないし移植するだけで、機能面では支障なく使えます。使い方が分かっているなら(または周囲に聞くなどできるなら)こんな面倒なことはしなくてもかまいません。


やっぱりもうAL-Mailはレガシーですね。いいかげん乗り換えの潮時かも知れません。候補のいくつかは上のリンクで昔話のあとに紹介しています。いちいち開発元へのリンクは張っていないので、詳細については名称の文字列を選択して右クリックから適当な検索エンジンで調べてください。おっと、Lynx非対応の記述になっちゃった。

いまどきの安い16:9ワイド液晶、たぶん小型デジタルテレビと(製造設備を)共用しているのでしょう、これの解像度は1366×768なので、Windowsがデフォルトで開く編集画面は幅が広すぎ、上でリンクしている仕様上の欠点が露呈してしまいます。いわゆるフルHD(1920×1080)液晶とかだともっとですね。編集画面の幅が広すぎていることに気づかずに使うと、ルール(マナー?)違反の恥ずかしいメールになってしまいます。ご注意を。

こんなこと、誰も気にしてないのかなぁ。「パンツじゃないから恥ずかしくないもんっ!」ってか。


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